おすすめSCP | 世界中の有志によって作られた都市伝説集

SCPとは、多数の人が結集して作った、Wikipedia的な都市伝説集です。詳しい説明は省きますが、世界中の人が作っている都市伝説ということもあり、恐ろしいだけの化け物から摩訶不思議なアイテムまで非常に多種多様なものがあります。

都市伝説といえば恐怖のイメージが強いですが、SCPは怖さよりも面白さを感じるものが多くあります。SCPの数は数千、もしかしたら数万もあるのですが、その中から厳選して特に面白いと思われるSCPをまとめました。

SCP-423 フレッド

参考 SCP-423SCP財団

SCP-423は、書物の文章内にだけ現れる謎の人物です。彼が書物の中に入ると文章が書き換えられ、その書物の中に”フレッド”もしくはそれに近い名前の登場人物が現れます。それ以外に変化はありません。

フレッドの文章書き換えのルールは以下のようになります。

  • フレッドは物語の大筋に関わらない端役として現れる
  • 容姿は物語の設定に合わせて平均的なもの
  • 電子書籍や絵だけの書物には入れない
  • 文字さえあれば絵本等にも入れる
  • 登場人物さえいれば逸話、伝記、調査報告書等にも入れる

また、フレッドは、書物から書物へ移動することができます。1m以内の書物なら自由に移動できるようです。フレッドが書物に入るたびにその書物の文章は書き換わり、文章のどこかにフレッドは現れるでしょう。

フレッドとは日誌をうまく使うことでコミュニケーションを取ることができます。質問を書けばその下にフレッドの回答が書かれます。これまでのコミュニケーションによると、フレッドは基本的には友好的であり、多くの書物の中に入ることが目的であるようです。

あなたが本を読んでいる時、”フレッド”なる人物が現れたら、それはSCP-423かもしれません。

SCP-8900-EX 青い青い空

参考 SCP-8900-EXSCP財団

SCP-8900-EXはを簡単に説明すると、物体に色を与える現象です。詳しく説明するには、時間を少し遡る必要があります。

1900年代前半では、この世界は白と黒だけのモノクロの世界でした。これはなんの比喩でもなく、全てのものは白黒の濃淡でのみ表現され、色あざやかな色彩という概念がない時代だったのです。

しかし、1935年前後においてSCP-8900-EXが急速に拡散を始め、万物に「色」という概念が与えられました。世界は突然鮮やかな色に溢れ、それまで白黒の世界で生活していた人々は混乱を極めました。

SCP財団はSCP-8900-EXの収容に失敗したのです。

最終的にSCP財団は混乱を収束させるため、世界中の人々の記憶操作を行い、「世界が白黒の世界から色鮮やかな世界になった」という認識を「世界には元から色彩があった」という認識に書き換えたのです。

無垢な人々は「世界には元々色彩があった」と勘違いしたまま今日も青い空を見上げています。

SCP-____-J

参考 SCP-____-EXSCP財団

このSCPは行動を先延ばしにさせる石です。

詳細は後で書きます。

SCP-711 逆説的な保険証書

参考 SCP-711SCP財団

SCP-711は、未来から過去へメッセージを送ることができるデバイスです。SCP財団自ら作り上げたSCPの1つです。便利そうなこのSCPがなぜ「保険証書」などと呼ばれているのでしょうか?その理由を、もう少し詳しくSCP-711を見ながら説明していきます。

先述の通り、SCP-711は過去へのメッセージ送信と未来からのメッセージ受信ができます。転送は完全に一方向で、現在から未来へメッセージを送ることはできません。つまり、SCP-711がメッセージを受信した場合、未来のいつかの時点でそのメッセージが確実に送信されます。

SCP-711はある日、文字列17と呼ばれるメッセージを受信しました。文字列17は、SCP財団の職員が送信したものだと保証されていました。これはつまり、文字列17が送信されるまでは財団と世界が存続されていることが保証される、ということです。

これを受け、SCP財団はSCP-711をコンクリに詰め、貴重品保管庫に収容し、施錠システムや警備システムで守り、操作者には厳重な罰を与えるルールを課しました。とにかくあらゆる手段で文字列17が送信されてしまうことを防いでいるのです。



文字列17。これは送信されるまで財団世界の存続を保証する保険であると同時に、いつか必ず送信されてしまう決定事項でもあります。

「その時」は必ず来ます。どれだけ手を尽くして文字列17の送信を延期させようとも。未来のいつかで、必ず、文字列17は送信されます。

その時、頻繁に崩壊の危機に瀕している財団世界が存続している可能性が、果たしてどれだけあるのでしょうか?

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参考 ●●|●●●●●|●●|●SCP財団

SCP-2718 その後に起こるのは

参考 SCP-2718SCP財団

SCP-2718とは、「人は死んでも、その遺体に感覚と自我と精神をはっきりと残存させる」という事実のことです。SCP財団は数々の異常なSCPを確保、収容、保護していますが、そんな財団でさえこのSCPには何もできません。ただの自然な現象を、どうして確保できるというのでしょうか。この恐ろしい事実が判明したのには、理由があります。

この事実が公になった出来事には、死者蘇生が関係しています。SCPの世界では死者を蘇らせる特性を持つSCPも珍しくありませんが、どのSCPを使って蘇っても死んでいた時の記憶は通常ありませんでした。つまり、財団世界でも人が死んだ後にどうなるかはわかっていませんでした。

わかっていません”でした”。

財団世界ではO5と呼ばれる最高権力者の集団がいます。ある日、O5の1人であるロジャー・シェルドンは、1人で出かけている最中に脳卒中により死亡しました。その遺体は18年間、ある島の岬の岩場の上で朽ち果て続けました。

O5は彼のみが知っているキーコードを取り出す必要があったため、彼の遺体を見つけ出し、蘇生を試みました。遺体は朽ち果て過ぎていたため、既存の蘇生方法ではキーコードを聞きだせるだけの記憶と知性の復元が不可能でした。そこでO5は、物理的、化学的、電気的に本人に近似しているものを再構築する計画を立てました。その結果、ロジャーは完全に蘇らすことに成功しました。成功、してしまいました。

蘇った後のロジャーは以前よりまして職務に励むようになりました。変わったことといえば、人の犠牲を嫌うようになったこと、不老不死を追い求めるようになったことです。

ある日、O5の1人から問い詰められたロジャーは白状します。人は死んでも知覚があるということ。彼は死んだ後、自らの遺体が風化し、朽ち果て、散らばるのをまるで生きている人間がそうされるような痛みと苦しみを感じていたこと。体液が腐り果てる感覚、自分の一部が食べられる感覚、蛆が体を這い回る感覚、全てを味わっていたこと。

これらの事実はO5評議会でも話され、評議会はパニックに陥りました。最終的に、O5-1という人物がO5を含む全ての人に記憶処理を施しこの事実を忘れ去ることで誤りを修正しようと言いました。そして逃げた人は消され、逃げなかった人の記憶は消され、世界は元通りになったということです。

「人は死んでも、その遺体に感覚を残す」という事実はそのままに。

参考

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